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ご挨拶

鶴賀若狭掾 重要無形文化財保持者(人間国宝) 十一世鶴賀流家元 新内協会理事長

日本ほど自国の芸能、とりわけ伝統音楽を大事に扱わない国は世界に例を見ません。
情けない悲しい事ではありませんか。そして恥ずかしい事なのです。
私は世界40か国以上出掛けて演奏をして来ましたが、いずれの国でも日本の歴史、伝統に対して尊敬と憧憬の念を持っているのです。
我が国はどうして伝統音楽を軽視するようになったのでしょうか。
それは明治維新から、政府か役人が西洋文化に傾倒し、自国の音楽を蔑視した結果です。
そして学校の音楽教育を五線譜による西洋音楽にしたのです。
ところが今、国も気付いたのでしょうか。学校教育に邦楽を取り入れる事の大切さと必要性を感じたのでしょう。
改めて伝統文化芸術振興のための事業を、多方面で始めています。
今回の伝統文化親子教室も、文化庁指導の事業であります。
この事業を始めるにあたっての難関は参加者集めです。幸い私は地元の津久戸小学校の卒業ですので、校長先生や父兄の方のご協力を得まして、どうにか小人数ですが、開催する事が可能となりました。
伝統芸の三味線音楽は難しく、簡単には覚えられません。
そこで音楽性を少し緩めて、語りを重視しての稽古(指導)にしました。
子供達は初めのうちは多分戸惑っていたことでしょう。然し子供の感性は鋭いし、覚えも早く脳の柔らかさには驚かされます。
9回の稽古を重ねての、本日はその発表会です。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の新内の成果をお聞き頂ければ、お分かり頂けると思います。
子供達も初めての邦楽、私達も初めての事業でした。このような地道な努力が、伝統の継承には重要な活動であると痛感し、認識した次第です。
今後共この事業を続けたいと願っております。
皆様のご協力に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。

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