入梅と紫陽花と七夕
新内協会理事長 鶴賀 若狭掾
一年の中間時期である今頃は、梅雨と紫陽花の季節です。鬱陶しいとかジメジメして厭だなどといってはいけません。此の梅雨は誠に有り難い、日本を潤す慈雨です。この後に来る猛暑の夏を控えて、水田に水を溜めて稲作が可能となり、日本の主食たる米が獲れるし、生活に欠かせない貴重な水資源です。
秋の台風と冬の雪も豊かな国土を作り、日本の心を育てます。この気候風土と地理的条件とを合わせてわが国の世界に誇る文化芸能が生まれたのです。
新内もその一つで、繊細で粋で美しい音楽であります。プロもアマチュアも新内を愛する全ての人と、新内を大切に豊かに伝承継承して後世に伝えて行きたいものです。
今宵は七夕で、牽牛星と織女星が一年に一度会うといい、この星に女性が技芸の上達を祈ると叶えられるといわれ、奈良時代から貴族社会では星まつりをしたそうですから、祈ってみましょう。
男性はどうでしょうか?