新内の担い手の自覚

新内協会理事長 鶴賀若狭掾

今年は例年になく春の寒さが長く続きましたが、漸く桜前線が北上して日本列島を華やかに彩り初めました。
数年前までは北国へ出掛けますと、地元の人達から「昔は沢山雪が降り、軒先まで積もったものだが、近頃は温暖化なのかめっきり雪が少ない」という事を聞いたものです。
然し近年はどこも大雪で苦労しているようです。自然界は常に一定ではなく周期的に変化するものです。
脈々と続く古典芸能も基本、基調をなすものは不変ですが、時の流れにより意識的に変えようとしなくとも、社会や時代の変貌は少なからず、古典に新しい息吹をもたらします。
これは自然の流れであり、変化が永遠の潮流である証かも知れません。
唯、慎むべきは「温故知新」の勝手な解釈であります。
絶滅危惧種にならないように、新内界が総力を挙げて美しい古典芸能音楽を守り育て、未来の遺産としなければなりません。
殊に若手の双肩は重いものがあると自覚し、希望を持って多角的視野で貪欲に挑戦し続けて欲しいと願っています。
新内ご愛好の皆様にも、よろしくご指導ご支援をお願い申し上げます。

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