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音楽は振動のエネルギー

新内協会理事長 鶴賀 若狭掾

音楽は聴くものですから、耳に依って伝わり、五感に響いて聴く人の心に届く。
如何なる音曲も耳を通して体内に入るのでありますが、これは音として聴き、メロディーとして心の感性に伝わります。また音は振動の伝達でありますから、耳からだけで伝わるのではないようです。心地よい振動のエネルギーが、聴き手の五臓六腑や血液や細胞全体で音楽を受けているのでしょう。
音を楽しむと書いて音楽です。音楽の良い振動が心を癒してくれるのであります。
人間だけではありません、美しい音楽は草や花も動物も水も癒します。
声も楽器も音を出す事にては同じです。我々音楽家は純粋な美しい心と技芸の向上に精進し、修業し日々努力し、聴き手の肉体を通して心に感動を与えたいものです。
音楽家はそこに喜びと苦しみと責任を感じます。
若手演奏家は古典芸を師匠に依って、耳から伝承されて行きます。
耳を澄ませ、心を磨き邪念を捨て、透明で柔軟な受け手とならなければいけません。
義太夫の元祖「竹本義太夫」訓に《口伝は師匠にあり、稽古は花鳥風月にあり》とあります。
深い教えです。

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